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ソーセージエッグマフィンを食いながら、単身名古屋への新幹線の中。
カメラと三脚が重い。
そして眠い。
カメラと三脚が重い。
そして眠い。
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『ふあぁ~あ』
欠伸を漏らす。
洗濯物を全て放り込むと、煙草に火を着け、作業用チェアにあぐらをかく。
退屈だ。
何をするでもなく、上がる煙を眺める。
携帯が部屋中に鳴り響く。
彼だ。
「もしもーし」
『おお。今日は。』
声が荒立ってる。
「ん?いるよ。もう寝るけど。」
『俺も今日帰るわ。会社のやと不具合が出るから。』
先日からの編集をまだ引っ張っているらしい。
「じゃあ家で編集?」
『うん。だから今日は構ってやれんから。』
「はいはい。じゃあね。」
今日は相当荒れている。
洗濯物はまだ出来ない。
一時間後に帰ってきた彼は案の定、ご機嫌斜めだった。
『ではシーン6いきまーす!五秒まえぇー』
という、音がパソコンから聞こえた直後に
「シーン6いきますじゃねえぞクソヤロウがあっ!」
と叫ぶ彼の声。
下から響くそんな声をロフトのベッドの中で聞きながら、
「ああ。この人とは結婚できねーや。」
などといやに冷静に考えると同時に、半年後の仕上げの時期には同じように叫ぶであろう自分を想像して笑ってしまった。
欠伸を漏らす。
洗濯物を全て放り込むと、煙草に火を着け、作業用チェアにあぐらをかく。
退屈だ。
何をするでもなく、上がる煙を眺める。
携帯が部屋中に鳴り響く。
彼だ。
「もしもーし」
『おお。今日は。』
声が荒立ってる。
「ん?いるよ。もう寝るけど。」
『俺も今日帰るわ。会社のやと不具合が出るから。』
先日からの編集をまだ引っ張っているらしい。
「じゃあ家で編集?」
『うん。だから今日は構ってやれんから。』
「はいはい。じゃあね。」
今日は相当荒れている。
洗濯物はまだ出来ない。
一時間後に帰ってきた彼は案の定、ご機嫌斜めだった。
『ではシーン6いきまーす!五秒まえぇー』
という、音がパソコンから聞こえた直後に
「シーン6いきますじゃねえぞクソヤロウがあっ!」
と叫ぶ彼の声。
下から響くそんな声をロフトのベッドの中で聞きながら、
「ああ。この人とは結婚できねーや。」
などといやに冷静に考えると同時に、半年後の仕上げの時期には同じように叫ぶであろう自分を想像して笑ってしまった。
『これがさっき話したエミ。』
彼は私に写真を手渡す。
『…っ』
私は息を呑む。
嬉しそうな彼と並んで、大人っぽい女性が写っていた。
『おわー。品のいいお嬢さんやん。あんたには勿体ないんちゃう』
一瞬感じた胸の痛みを必死で隠す。
慣れたものだ。
こんなことばかり上手になった。
周りに本心がバレるどうこうじゃない。
自分が傷つくかどうかの話だ。
『2月に彼女がこの家出ていってね』
『…。』
知らなかった。
住んでたのね、ここに。
しかも、半年前?
ああ。
どうりで台所が充実してる。
どうりで風呂が整理されてる。
『忍耐強い子でさあ。』
どんどんどんどん心の壁を厚くして、ついには何にも感じなくなった。
パソコンのモーター音が響く室内。
キーボードを叩きながら彼は言う。
「いろんな種類の男と付き合ったようだけど、なんか、ないのか。
ロマンチックなそーゆうの。」
そーゆうのってなんだ。
彼の作業するデスクの向かいに座った私は少し顔をしかめる。
彼は短くなった煙草を消すと、私の目を見た。
「ないのか、好きすぎてどうにもとめられんって経験は」
「…どうにか止められたら不倫なんてしなかったよ。」
私はいつもの如く目をそらすと、ぶっきらぼうに答えた。
俯せになってふてくされる私に彼は構わず頷く。
「ああ。そうか。そーゆうことか。なるほどな。むう。」
カチカチッ。
マウスの音が聞こえるだけの空間が戻った。
好きすぎて止められんなんて、毎回のことだ。
でも、貴方に対する気持ちほど止められんかったもんはないよ、とは言えなかった。
「俺、にやっにやしちゃうけどな!一人で。」
モニターを凝視したまま、彼は笑う。
あたしだってニヤニヤしてるよ。知らないでしょ。
…知らないでしょ。
そんなこと、言わないし、言えないし、だから知らなくて当然なんだけどさ。
「よし。」
レンダリングをかけたのか、彼は立ち上がると、私の横にあるクローゼットを開けた。
「メモリアルボックスですか…。」
私は嫌そうな顔を作ってみせた。実際は何も感じちゃいなかった。
「僕の思い出箱。」
彼は満面の笑みで、古ぼけた革のトランクを引っ張り出す。
「また。いいわそんなん。」
少し笑いながら口を尖らせる私。
自分の、厚い心のバリアを張る音が聞こえた。
怒鳴られた。
その後長々説教された。
でもディレクターの言ってる意味が理解できない。
どーでもいいみたいほんとに。
この作品のクオリティーがあがろうと落ちようと、マジでどうでもいい。
興味ないっすよ。
それでも辞めないのは自分が書かせてもらえる企画があるから。
人の手伝いより自分の仕事の方が楽しいに決まってる。
その後長々説教された。
でもディレクターの言ってる意味が理解できない。
どーでもいいみたいほんとに。
この作品のクオリティーがあがろうと落ちようと、マジでどうでもいい。
興味ないっすよ。
それでも辞めないのは自分が書かせてもらえる企画があるから。
人の手伝いより自分の仕事の方が楽しいに決まってる。
